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伊藤計劃「ハーモニー」の感想

 

伊藤計劃『ハーモニー』の感想です。

友人に『虐殺器官』の映画を見に行こうと誘われたからそれを探していたんですけど、近所の図書館で見つからなかったから代わりにこれを借りて読みました。

前評判と表紙*1

からして百合だと思っていたんですけど百合でした。

めっちゃ頭のいい女の人とそれを理解できる程度に頭のいい(優越感)女の人のやつ…いいよね…*2という気持ちになりました。

以下は百合以外の話。あ、ネタバレあります。

 

・社会的リソースとしての身体

 このお話の舞台となる未來社会は「生命主義」の原理によって支配されています。

 <大災禍>以降、人間の生命はなにより重んじられるべき価値となりました。そこではたんに生きていることだけではなく、「健康に」生きていることが求められます。それも肉体的な健康だけでなく、精神的な健康を。だから麻薬はもちろん酒も煙草も禁止され、カフェインの接種も公共の場では「マナーに反する」ものになります。人びとの健康はWatchMeという健康管理デバイスによって監視/維持されています。WatchMeは人間の病気を撲滅し、精神状態すら監視*3しています。

 なぜそうなるのか。そうする必要があるのか。それは人びとの健康と生命が「公共」のものであり「社会的リソース」だからです。

 ミァハとキアンとトァンは自分の身体が社会的なリソースとして扱われることを嫌悪して拒食による自殺を図りました。ミァハはこういいます。

〈list:item〉

 〈i:このからだは〉

 〈i:このおっぱいは〉

 〈i:このあそこは〉

 〈i:この子宮は〉

〈/list〉

 ぜんぶわたし自身のものなんだって、世界に向けて静かにどなりつけてやるのよ

(伊藤計劃『ハーモニー』p10)

 だから「健康」に攻撃するような形で、すなわち「拒食」という方法で死んでやろうと提案し、三人は実行しました。

 

 と、まあそんなことは読んだ人にはわかってるだろうし読んでない人には伝わるかわからないしあんまり書く意味がないようなことを書いてきましたけれど、ここで気になったのは「個人の身体が社会的リソースである」とはどういうことか、ということです。

 先の引用でいわれている「おっぱい」も「あそこ」も「子宮」も、全部生殖に関する場所だから、社会的リソースととしての身体とはつまり「生殖する身体」なのかと思ったけれど、ミァハの意識が発生した場所を考えるとこれはもっと個人的な理由のような気もします。

 あ、書きながら気がついた。ミァハの意識が生まれた場所(チェチェン)も生命主義による支配も、どちらも個人の身体の所有権(支配権? 適切な言葉が見つからない)が個人ではなく社会の側にあるんだ。チェチェンでは身体への暴力を介してそれがなされていて、生命主義ではより複雑にWatchMeや倫理セッションを介してなされている。

 そこまで考えると、じゃあ「個人の身体が社会的なリソースではない」社会ってあるのか? という疑問に行きつきます。つまり、身体が他者によって利用されることもなく、またある状態(だいたいの場合「健康」と呼ばれる状態)になるよう監視されることもない社会とは。自分の健康を損なうことが許容される社会とは*4

 そう考えると、実は「わたしたちは大切にされているから、身体が公共的で社会的リソースで自分だけのものでないという(p131)」ことが「嘘」であるという(感覚を持っている)社会は、かなり珍しいというか、少なくともこの何百年かにしかないかなり特殊な社会なのではないかという気もします。

 

・意識と身体

 ある程度の社会システムさえできあがっていれば意識なんてなくてもそれを維持していくことができて、しかも現在のシステムが意識ある者に(自殺するほどの)苦痛をもたらすならば、意識なんてなくてもいいじゃないというのがミァハの結論でした。たぶん。意識なんて別に神聖なものでもなんでもなくて、進化の過程で得た形質の一つにすぎないんだから、という。

 トァンの台詞に「精神は、肉体を生き延びさせるための単なる機能であり手段に過ぎないかも、って。肉体の側がより生存に適した精神を求めて、とっかえひっかえ交換できるような世界がくれば、逆に精神、こころのほうがデッドメディアになるってことにはなりませんか(p168)」というものもある。

 健康(=生存可能性)を最大化する生命主義システムにおいて、生存を目的とする肉体(=生命主義社会におけるリソースとしての身体?)にとって最大のリスクは、「意識がシステムに耐え切れず自殺すること」になる。それゆえ<ハーモ二―>は生命主義社会におけるリソースとしての身体=生存を目的とする肉体にとって最も合理的な方法といえる。

 でもこれって、実は意識本位の方法なんじゃないかという気もする。人間の生き延びにおいて意識が果たした役割を知らないのであれなんだけども。肉体の生存を最大化するシステムにおいては意識の苦痛が大きくなる。それなら意識は「耐えればいい」。そういう可能性があるにもかかわらず、(<大災禍>の教訓を無理やり引き出して)意識をなくそうというのは、やはり社会的な身体より生存を目的とした肉体より個人の意識が優先された選択だ。セカイ系だ(大セカイ系主義)。

 

 

 

 

 

 

 

*1:

https://www.amazon.coハーモニー.jp/-ハヤカワSFシリーズ-Jコレクション-伊藤-計劃/dp/415208992X

*2:最近読んだのだと野崎まど『パーフェクトフレンド』のさなかと理桜がよかった

*3:「WatchMeに警告されてしまいましたわ。対人上守るべき精神状態の閾値をオーバーしている、って」「確かに、公共の場で興奮したりすると、WatchMeはそれを計測してユーザに警告してくれますね」『ハーモニー』p187-138

*4:身体改造、タトゥーとかピアッシングの文化史と比べてみたら面白そう

ざくざくアクターズの感想・ハグレまとめ・その2(2017/03/11追記)

ざくざくアクターズ

 

前回の続き。

今回はベロベロス、ハピコ。

思い入れによってだいぶ文量に差がある。こう考えるともえるぞ!ということしか書いてない。

 

 

3.ベロベロス

王国の番犬。三頭犬。かしこい。

 

・ハグレ王国まで

ハグレだからか見た目の異様さからか、周囲から嫌われまくって人間?不信に陥っていたところをデーリッチに「かわいい」といわれて即堕ちした。チョロイン。

たぶんここで「かわいい」って言葉が出てくるのがデーリッチの「ワンダーセンス」なんだろう。

 

・ハグレ王国で

デーリッチたちに拾われて以降は王国の番犬として暮らしている。ドッグレースにも出る。

 

 

4.ハピコ

ハーピーの子ども。両腕が翼になっていて、空も飛べる。ただその分手先は不器用。

偽天使。お金が好き。こすっからくて悪知恵が回る。

 

・ハグレ王国まで

ハグレ王国民になる前は、お金に困って、冒険者相手の詐欺行為でなんとか暮らしていたらしい。

お金に困るということは、一応は社会との関わりがあったということ。ハピコは獣人だけれどけっして獣ではなく、ヒトの社会の中で生きていくしかなかった(ベロベロスがお金に困るということはないだろう)。

とはいえハピコがとらわれたのは彼女に厳しい世界で、ケモフサ村のような獣人の村落と出会うこともなく、結局彼女は非ハグレの社会に身体ひとつでさらされていった。

まっとうな仕事をしようにも彼女はまだ子どもであり(平均年齢の低いハグレ王国ではあまり意識されないが)、ニワカマッスルのように力が強いわけでもなく、そもそもあの腕じゃできる仕事も限られている。もちろん、ハグレの彼女には仕事を紹介してくれるつながりなんてものもない。加えてサムサ村でヤエチャンが言ったように、仮に仕事を見つけてもハグレだというだけで理不尽に報酬を引き下げられる。

そういうどうしようもない状況の中で、なんとか食べていくためにハピコが選んだのが冒険者相手の詐欺だった。

 

物語では、詐欺行為が山賊にばれ、捕まって売り飛ばされそうになっていたところをデーリッチたちに助けられる。ハピコは文字通りの意味でハグレ王国に命を救われた一人だ(山賊の「ハーピーの子どもなんて珍しいから高く売れるだろ」という発言、怖すぎる。あの世界にはハーピーのメスを見世物にする文化があったということで、ハピコはそういう種族の子どもとして、単にハグレであること以上の苦労があったはずだ)。

※ところでハピコはハーピーとしては強い力を持っていて、だから子どものときに召喚された(強いハーピーを召喚しようとすると普通は大人が出てくるのに、ハピコはすでに大人ハーピーと同じくらいの力を持っていた、みたいな)と考えるともえる。

ハーピーの子どもが珍しい→ケモフサ村のようなハーピーのコミュニティが存在しない。

 

・ハグレ王国と姉御

ハグレ王国ではお金を上手いこと転がしてちょっと増やしたり、福ちゃんキーホルダーを売り出したり、空を飛んで情報収集や連絡役を務めたりしている。初期メンバーなだけあって王国への貢献度は高い。ニワカマッスルを紹介したのもハピコだ。

まだハグレ王国が小さかったころ、「帰る場所に誰かいる感覚って久しぶりだけど悪くないね」(うろ覚え)と王国が存在する意味を象徴するような台詞を言っている。王国民になる経緯も相まって、ハグレ王国への愛着や帰属意識はかなり高い印象。

同じころに「ローズマリーがボスだと思ってた」「デーリッチとローズマリーが争ったらローズマリーについていく」と公言している。デーリッチがボスに見えないのもあるが、ローズマリーのほうは(冗談でも)一度も見捨てなかったし、なんなら3000Gだって出してしまいそうだったからじゃないだろうか。ハピコにとって救いの手を差し伸べたのはデーリッチというよりもローズマリーだった。

その後もローズマリーのことを「姉御」と慕い、会議でもいつも隣に座っている。手があんなだから書記ってわけでもないだろうし、隣にいること自体に意味があるのだろう。ハピコ×ローズマリーがみえる。

とはいえそのローズマリーはずっとデーリッチを見つめていて隣にいて、ハピコはローズマリーにとって王国民以上にはなれない(ローズマリーは王国も王国民も大好きで深く愛しているのだけど/だから)。ハピコは実はちょっとだけデーリッチに後ろ暗い感情を抱いていて、だから「あんまり好きじゃない」らしい「でこっち」というあだ名で呼んでいたり、スカイドラゴン戦で何も言わなかったりしたのかもしれない。後者は演出の都合だと作者も公言しているけど。

 

こすっからくてお金に汚いのは王国民になってからも変わらない。それだけの苦労があったんだろうけど、ここらへんは召喚される前からある性格なんだろう(というか召喚された後の苦労からだけで説明するのは筋が悪い)。

とはいえ詐欺で食っていたころほどの必死さはなく、たんにお金やお金儲けが好きで、楽しんでやっている印象。お金じゃないけどヘルちんからおやつを取り上げたときもすぐ返したりしている。

ここらへんはこのssのハピコ主役の短編がめっちゃもえる。というかこの人のss全部もえる。

「ハグレ王国掌編集」/「智弘」の小説 [pixiv]

 

 

つづく。

 

2017/03/11追記

①訂正

デーリッチがボスに見えないのもあるが、ローズマリーのほうは(冗談でも)一度も見捨てなかったし、なんなら3000Gだって出してしまいそうだったからじゃないだろうか。」 

⇒お金を出しそうになったのはデーリッチのだし、ハピコが詐欺で稼いだ金額は(自己申告では)1500G。3000G はハーピーの子どもの値段。

 

②お詫び

「つづく」と書いたけど続きません。

でちことマリーとハピを書いたら満足しちゃった…。

あとツイッター作っちゃったからたぶんそっちで言います。

いきもの (@soy_solos) | Twitter

 

 

 

 

ざくざくアクターズの感想・ハグレまとめ・その1

ざくざくアクターズ

 

ざくざくアクターズというフリーゲームのキャラクターについてまとめたいです。

ゲームの説明はしません。すでにプレイした人向けです。ネタバレがあります。

プレイしたのが少し前だからうろ覚えのところもあります。

 

①ハグレとは?(ざくアクの世界観)

物語の舞台は、召喚術によって異なる世界からさまざまな人・モノ・技術が呼び出され、それによって発展してきた世界。

そうした発展の一方で、無節操な召喚が繰り返された結果、呼び出されたものの特に仕事や居場所を得られない存在、「ハグレ」があらわれていた。ハグレは得てしてその世界の元々の住民(以下「非ハグレ」と呼ぶ)よりも強い力を持ち、魚人や獣人のように姿形が人間とは異なるものもいる。

個々の能力は高いものの圧倒的に少数派のハグレは非ハグレ達から迫害を受けていて、物語の始まる前には不満を持ったハグレ達が蜂起する「ハグレ戦争」も起こっていた。

ざくざくアクターズのストーリーは、ハグレが迫害されている世界の端っこにある辺境の遺跡で、デーリッチとローズマリーが自分たちの、ひいてはハグレたちの居場所を作ろうと「王国」を立ち上げるところから始まる。

 

 

②ハグレ王国民たち

ハグレ王国民たちがハグレか非ハグレか、ハグレであればどういつ状況にいたのかみていく。

できるだけ公式設定と区別するけど、かなり妄想が入る。

 

1.デーリッチ

ハグレ王国の王様で、いうまでもなくハグレ。ずば抜けた回復魔法や身体能力の高さ、キーオブパンドラを使いこなす様子からハグレとしてのスペックの高さを伺える。

語尾の「〜でち」はサハギンの「〜だぎゃ」と同じような「方言」なんだろうか。

見た目は人間の子どもで、喋り方のほかにハグレっぽさはない。

 

・ハグレ王国まで(それでも一目で「ハグレ」とわかるということ)

ローズマリーは初めてみたときから「ハグレ」だとわかっていたようだけど、それはどうしてだろうか。

もしかしたら彼女は、見た目の「みじめさ」から判断していたのかもしれない。「あんなところで子どもが薄汚れた格好で小さなパンをかじっている」ことこそがデーリッチをハグレだと思った理由で、その背景にはハグレはそういう「みじめ」な状況に置かれているものだという認識があったのかもしれない(青い髪と赤い瞳からそう判断したのかもしれないが、エステルやローズマリーの髪色を見ると弱い気がする)。

そんなみじめな状態にあったことや異世界編でのたくましい対応を見るに、かなりハードな生活を送ってきたようだ。

ローズマリーと出会ってから建国までは、魔物退治やローズマリーのギャンブルでなんとか食いつないでいたが、それでもローズマリーにケーキを強請ったりする余裕はあったらしい(デーリッチが店先のケーキをじっと見ているのに気がついていたローズマリーが自分の分け前をちょっとずつ貯めて材料を買って、実家にいたとき食べた味を思い出しながら一生懸命作ったケーキがデーリッチがあの世界にきて初めて食べたケーキで…それ以降デーリッチはたびたびローズマリーに手作りのお菓子を所望する…とか想像するとかなり良さがありますね)。

 

・ハグレ王国(救い/救われて)

そんな彼女がローズマリーのプリン二倍デー宣言に喜んだり、夕飯前にイリスのジャンクフードを食べて怒られちゃったり、ゴールデンデーリッチ像を作るんだけど一方で王冠はそのままだったりする。デーリッチはいつも誰かを救う側だけれど、彼女もやっぱりハグレ王国に救われている。

スカイドラゴン戦でローズマリーが間に合ったこと、シノブパパ戦で「ハグレ王国」として/とともに戦ったこと……、ローズマリーのいうように人とのつながりこそが彼女の最大の武器で、誰かを救うことで巡り巡って救われている。

 

 

2.ローズマリー

デーリッチの保護者兼相棒にしてハグレ王国の参謀。でも実はハグレじゃない。

苔とデーリッチへのラブがすごい。

 

・デーリッチと出会うまで

父親の再婚相手が最悪だったせいで家庭環境が崩壊し、家出をする。薬師だった父親から薬の知識を学んでいたため自力でなんとか生きていけると思っていたがそんなことはなく、空腹で朦朧としているときにデーリッチと出会った。

上述したような認識のもと、極限状態のローズマリーは非ハグレの自分が「みじめ」なはずのハグレよりみじめで空腹なのはおかしいと思い、デーリッチを襲ってしまった。

が、やはりハグレに非ハグレの子どもが腕力で勝てるわけはなく返り討ちにあう。

その上でデーリッチからパンをわけてもらい、それ以降「こんなことをするのはバカだ」「優しくて正しいのにどうしてバカだといわれるんだ」「こんな優しいやつがバカをみることがないように」とデーリッチと行動をともにする。

このことは未だに夢に見ることがあって、そういう日はプリン二倍デーにしたりとデーリッチに「妙に優しい」。

強い絆で結ばれている二人だけど、実はその出会い方はローズマリーにとり「ハグレと非ハグレ」の対立そのもので、デーリッチがそれを飛び越えてみせた優しさ/バカ/お人好しによってハグレ対非ハグレという枠組みを越えた関係が始まった。

 

・ハグレ王国まで

その後建国までは上述したように魔物退治とギャンブル(ボードゲーム)で生活していく。おそらくどちらもローズマリーにとってはギリギリの綱渡りだった。

魔物退治においては「ハグレ」の相棒と肩を並べるために炎と氷の二属性魔法を身につけた。これは非ハグレとしてはかなり「無理をしている」行為であり、そのせいでマナ欠乏症になることもあった。

ギャンブルもかなりのストレスを伴うもので、無敗といっていい戦績だったが、勝負の前日から食事を絶つほどだった。

ギャンブルのストレスはデーリッチにも気づかれていたけど、マナ欠乏症のほうは隠し通せていたらしい。これが発覚するのはトゲチーク山岳地帯での撤退戦のときだった。

 

・非ハグレでありながら彼女と並びたつ

建国後はハグレ王国の参謀役として戦術戦略から王国の経済・内政・外交に至るまでなんでもこなす。留学に来たばかりのヅッチーから「ローズマリーの負担が重すぎる」「あいつが倒れたらどうするんだ」と心配されるほど。

その立場からか、(自分から明かさないという程度ではあるけれど)自らが非ハグレだということは隠している。

ハグレも非ハグレも受け入れる王国民の気風や王国の理念からすればそれこそ「どっちでもいい」ことなんだろうけれど、それでもそうしているのは勧誘や外交のときその方が便利だから(ハグレからの信頼を得やすい)、くらいのことだろうかとも考えられる。

ただ、さっきいった「二属性魔法」を修得していたことを考え合わせると、便利だからですませることが出来なくなる。

彼女が無理をしてまで二属性の魔法を使っていたのは強者たるハグレたちと一緒に戦うためだ。一見するとハグレ王国民としてハグレたちと並び立つためにそうしていたのだと読み取れるが、ローズマリーは物語が始まったとき、すでに二属性魔法を使えていた。

つまり彼女は「デーリッチと並び立つために」無茶をしていた。それも、デーリッチに悟られずに(持ち前のワンダーセンスで触れなかっただけかもしれないけど)。

それは魔物との戦いの場においてだけではなく、日常生活の場面でもそうだ。ローズマリーが「人間離れした」強さであれば、すなわち若くして二属性魔法を易々と使いこなすような者であればこそ、ハグレたるデーリッチと同等の存在=ハグレとして扱われる(もしローズマリーがただの薬師や一般的な魔法使いであったなら、彼女はハグレと思われることもなく、あのコンビは「ハグレと非ハグレ」と受け止められていただろう)(ローズマリーがときどき見せるあの「凄味」は、自分を強く見せるためのハッタリとして身につけたのかもしれない)。

それは当然ハグレとしての迫害を伴うが、そうしてあの世界における非ハグレとしての特権を捨てて初めて、ローズマリーはデーリッチと並び立つことができる。ともに魔物と/世界と戦うことでようやく「強いけどバカでお人好しなハグレを頭のいい非ハグレがいいように使う」という構図から抜け出せる(異世界編でデーリッチが置かれたのはまさしくそういう境遇だった)。

ローズマリーがそうまでしてその構図から脱し、デーリッチと並び立とうとしたのは、彼女との関係の根幹にある嫌悪感・罪悪感、そして「こいつがバカを見ることがないように」という希望のためだった。

そう考えるとめっちゃもえる。

 

 

つづく。

20160930



今日もまた比較的調子の良い日です。

寝不足ですが。


朝起きるのが本当に苦手で、だから翌日の朝に何か予定があると起きるのに失敗しそうで怖くて眠れない。昨夜もそういう夜だった。がんばって3時間くらいは寝ることができたし、起きることもできた。

こういう方法で朝の用事をこなしていく成功体験を重ねていくのは絶対によくないことだと思う。ますます眠れなくなってしまう。


たぶん今日も一日体調が悪い。やっていけない。これから眠りたい。やっていく。

20160924

今日は比較的調子がよく、学校にいったあとまた図書館にいきます。

イーガンのしあわせの理由が読みたい。


貴志祐介のクリムゾンの迷宮をこの間読んだ。人間に秘められた能力に期待しすぎじゃないかと思ってしまった。


20160917

最近とても悪くて、何が悪いのかというと怠惰なことです。


身体を動かさなきゃなーと思いつつ面倒だしだるいので動けていません。本当は動かさなきゃとも思っていないです。そう思わずに済むように入力を制限しています。たとえばラインを見ないなど。


文字化けして読めなくなっていたHPを正常に読み取れるブラウザを知りました。

それでもっぱら昔読んでいたゼロの使い魔のタバサヒロインssを読んでいます。好みが変わっていない。そんなことをしている場合ではない。

でもそのブラウザのおかげでさまざまな文字化けサイトを見られるようになりました。懐かしいものをいろいろ見た。好みが変わっていないというかそれに規定されているというか。


ともかく身体を動かすことから始めようと思います。リハビリです。ひとまずなにか喋ったほうがいいような気がしたのでブログを更新します。なにか喋っていたらいつか意味のあることを言わなきゃいけなくなったとき綺麗な声が出るそうです。


今日は図書館にいきます。社会復帰社会復帰







ちとあかまとめ(原作5~11巻)

ゆるゆり

ちとあかまとめ(原作1~4巻+がちゆり) - かけきた記 http://kakekita.hatenadiary.jp/entry/2016/06/12/044201

 

前回の続き。

 

5巻

該当シーンなし

 

6巻

該当シーンなし

 

7巻

intermission.6★私、乗り遅れてる!?

・京子からメールで鼻血を出す千歳の写真を送られるあかり。「大丈夫かな大丈夫かな!? 誰かティッシュ持ってるよね!?」(p86)

 

intermission8.★偶然の一日、ハプニングな毎日。

・炎天下。あかりがコンビニでアイス買ってきた帰り道、草むしりをする千歳を発見する。あかりは「暑そう…」「暑いんですから水分もちゃんと摂らなきゃだめですよぉ」といってアイス(ソフトクリーム)をさしだして一緒に食べようと提案。あかりがふたを開けたらアイスが折れてしまう(p104,105)。

・千歳はあかりにアイスをくっつけるためのアドバイスをする。あかりはそれに成功しかけたが、偶然走ってきた子どもにぶつかってアイスを落としてしまい落ち込む。千歳「ど…ドンマイやで…半分食べ?」(p113,114)

→10.5巻の花子ちゃんとのやりとりを連想。あかりは人に親切にしようとして、逆に優しくされてしまうことが多い。千歳のあかり像。

→「あついんですから~」おばあちゃんに対するセリフ。あかりの千歳像。

ティッシュ、たくあん、アイスと、ちとあかはなにかあげたりもらったりすることがが多い。

 

8巻

該当シーンなし

 

9巻

該当シーンなし

 

10巻

該当シーンなし

 

11巻 ※裏表紙がちとあか

75★オトナノカイダン

・職員室前であかりが千歳を発見。声をかけようとしたら千歳が鼻血を出す。あかりは千歳にティッシュをあげる(p62,663)。

→千歳は妄想中で、声をかけられるまであかりの存在に気づいていなかった

・二人とも人を待っているという話。「生徒会ですか? いつも大変ですねぇ」「そんなことないでー?……たまにみんなで遊んだりもするねん」。千歳がごらく部についスターゲームを持っていくという発言(p62,63)。

→千歳自身やあかりが遊ぶというより京綾のツイスターゲームを見るのが目的か。

・千歳が京綾のツイスターゲームの妄想で鼻血を出す。それを見たあかりが、どうして千歳は鼻血を出すのか疑問に思い、「先輩ってどんなときに鼻血が出るんですか?」「妄想が絶好調なときやねえ」「妄想?」「そうやねぇ…(妄想)…うーん 赤座さんにはちょっとはやいかもしれへんなぁ」「え~っ あかりも中学生なんですよぉ!(●` 3 ´●)」(p65,66)

→それを見た千歳は「仕方ないな」の表情。

・千歳が妄想の内容を説明しようとするが(あら…? 改めて言葉にしようとすると かなり恥ずかしいで…!? 全然意識してなかったけど うち いつもこんな過激なこと考えてたんか(汗))「ご ごめんな赤座さん やっぱり言えへん 忘れて?」と赤面。あかり「そんなあ」(p67)

・汗をかいて赤面する千歳を見ながら、あかり(どうして教えてくれないのかなぁ…たしかにあかりは子どもっぽいけど でもあかり大人っぽくなりたいし いろんなこと知りたいし)「先輩! あかりは子どもだけど 池田先輩のお話聞きたいですっ あかりがんばりますから」「あかり 先輩みたいに大人っぽくなりたいんです」と身をのりだす。顔を覗き込む(?)(p67,68)。

・千歳が困っているところにちなつがやってくる。千歳は「ほら赤座さん! 吉川さんやで」と話題を逸らす。(なんとか難をのがれたわ)と安心する(p69)。

・安心している千歳にちなつが「なんの話してたんですか? お顔が赤いですけど」と尋ねる。千歳がごまかすが、あかりが代わって答えて「あのねぇ 先輩に教えてほしいことがあったんだけど あかりにはまだはやいんだって」「でもでもっあかりがもう少し大人っぽくなれば 教えてもらえるってことですよねっ」(p69,70)

・千歳は「い いや特に何も…」「あ 赤座さん あのな」というがあかりにスルーされる(p69,70)。

→気づかなかっただけ?

・結衣を発見して飛びつくちなつを追いかけ、あかりもその場をはなれる。千歳は声をかけようとしたが止まらずにいってしまう(p71)。

・その後やってきた綾乃にあかりと何を話していたのか尋ねられ、「な…なんでもあらへんよ?」と赤面(p72)。

 ・おまけのところであかりが「また今度 池田先輩に聞いてみよっと♪」(p73)

 

 

つづく